本記事は2020年6月に作成されたインタビュー記事です。
早い安い美味い
三拍子揃った中華料理店
陸前高田で昼夜問わず人気の中華料理店が、みつわ飯店だ。どんなに混雑していても、少し待てば入れてしまう回転の早い。早い、安い、美味い。この三拍子が揃った中華料理店である。それでいてボリュームもあるから、大人気なのだ。
店主のオススメは、ルースー麺。コクのある鶏ガラスープに野菜がたっぷりとのっており、とろみのついたあんが美味しさを閉じ込める。一般的なラーメン店で食べるラーメンとは、少し違う。
また、中華料理店ではあるが、カツ丼も隠れた人気メニューだ。独特な甘さのタレが使われており、他では食べたことがない。ご飯がどんどん進んでしまうのであっという間に食べ終わってしまう。病みつきになってしまうので、一度食べると二度目も食べたくなってしまうのだ。
メニューもすごく豊富にあるので、自分のお気に入りを見つけるために何度か足を運んでみるといいだろう。
1940年、今から80年ほど前にみつわ飯店は開店した。初代のころから、中華料理を中心に料理を提供しており、肉屋もやっていたこともあって肉にこだわりがあった。震災以前は配達がしやすい街並みだったそうで、出前等もしており、市役所関係等からまとまった注文が入っていたそうだ。まさに、陸前高田市民のソウルフードともいえる人気店だった。
その後、東日本大震災後に3代目を引き継いだのが細谷昌司さんだ。 「陸前高田の場合は、自分たちで店を出す場所を探すっていう感じだったので、震災の1年後ぐらいにあの場所を見つけました」 東日本大震災後、仮設店舗で再開した細谷さん。現在の本設店舗とはまた違った客層が多かったという。陸前高田市外からも、近隣の気仙沼市や大船渡市、もっと遠くからも足を運んでくれた。
みつわ飯店の最大の特徴は、その美味しさもさることながら、値段の安さと料理の提供スピードにある。一見混んでいるように見えても、回転率も早いため、少し待てば店に入れるだろう。細谷さんは昔から、いかに早くお客さんに美味しいものを提供できるかを探求し続けてきた。
現在の本設店舗では、メニューも少し増やして提供している。宴会等の場合は100人まで入るキャパシティで、区切れば個室としても利用することができる。宴会の場合はコース料理を提供しており、予算に合わせて料理内容を変えることも可能だ。
通常、予約の場合は1週間前までに連絡をすれば受け入れられるとのことだが、歓送迎会、忘年会、新年会シーズン等はかなり混み合うので、1ヶ月以上前に予約をした方がいいだろう。
真剣な眼差しで鍋をふるう細谷さん。 厨房の奥にいるため普段その姿を見ることはできないが、 その手際の良さはとても気持ちが良い。